薬味・食材ごとの働き_大根・納豆

2020年12月3日;(写真は沖縄 中城城跡です)
薬味の働きは本草綱目を始めとする東洋医学の薬理学書を参考にしています。

大根

  1. 消穀
    アミラーゼ(デンプンの分解酵素)、プロテアーゼ(タンパク質の分解酵素)、リパーゼ(脂質の分解酵素)などの消化酵素が多く含まれています。
    天ぷらの天つゆに大根おろしを入れるのも消化を助けるためです。
  2. 利大小便(大小便を利する)
    消化酵素が多いため、整腸作用が有ります。
    また大根の切断面が酸素に触れるとリグニンという不溶性食物繊維が増加します。
    リグニンは腸内で善玉菌を増やし、水分を吸着し便を軟らかくします。また胆汁などの脂溶性の成分を吸着し便として排泄します。
    切り干し大根にも多いリグニンは大腸がんの予防や免疫力を上げるとの報告が有ります。
  3. 煮た大根
    大根を煮ると温性が強くなります。冬の寒い時に食べる「おでん」の大根は身体を温めてくれます。

消化酵素は熱に弱いため、大根の消化酵素を使う時は「生」で食べます。
身体を温める時は、「煮て」食べます。

納豆

  1. 進食
    納豆は発酵食品ですので、胃腸を調える働きが期待されます。
  2. 除煩
    納豆に含まれるレシチンは副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンの生成を促します。
    自律神経の交感神経が優位な状態が緩和されやすくなります。
    胃腸も副交感神経の支配下ですので、胃腸の働きも良くなり「1.進食」の働きも増します。
    レシチンは卵黄にも大量に含まれています。
  3. 解毒
    漢方では黒豆(黒大豆)や大豆には解毒作用があると考えています。
    附子中毒を起こした時に、漢方では「黒豆甘草煎」という漢方薬で解毒をします。黒豆甘草煎が煎じ上がるまでの待ち時間、中毒患者さんの口の中に大豆味噌を含ませ解毒を開始させます。

納豆に含まれるナットウキナーゼは、血栓を溶解する働きがあります。
納豆に含まれるヴィタミンK2は、逆に血液凝固を促進します。
血栓症に使用するワーファリンやアスピリンなどは、ヴィタミンK2の血液凝固作用にて効果が落ちる可能性があります。
ヴィタミンKは、納豆の他に緑の野菜や海藻類にも多く含まれています。