薬酒の働き

2022年5月11日;(写真は 福岡市 福岡城 八重桜 です。)

漢方薬とお酒は相性が良い場合が多いです。
当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)や八味地黄丸(ハチミジオウガン)などは本来はお酒で飲む漢方薬です。ただ2,000年前のお酒は度数が5度位だったと言われています。日本酒を3倍に薄めた位です。

お酒の働きは東洋医学では「升(ショウ)」になります。
果実の漢方薬は反対の「降(コウ)」の作用ですので、降の毒をお酒の升で中和します。
降の生地黄(ナマジオウ)・乾地黄(カンジオウ)をお酒で修治(シュチ)し熟地黄(ジュクジオウ)にするのと同じです。
薬酒の実物ではバラ科の梅や杏、リンゴ。他にブルーベリー、大棗(タイソウ)、枸杞子(クコシ)、柑橘系などお好みです。(ワインも果実です。)

根物の漢方薬は「升」ですので、お酒の升で更に効果が上がります。
代表的な生薬は白人参、肉蓯容(ニクジュヨウ)、白朮(ビャクジュツ)などです。(イモ焼酎も根物です。)

香りのある花や精油の入った香りのする生薬は「散(サン)」の働きです。お酒は升・散ですので相性が良い場合が多いですが、散の働きが強くなり過ぎると刺激性が出ます。刺激が強すぎない生薬を選びます。
ベトナム桂皮(ケイヒ)なども薬酒にします。キンモクセイの花を漬けたのが中華料理に合う桂花陳酒です。

ただ苦い生薬は降の働きが強すぎるため升の薬酒には向かないかもしれません。

薬酒は漢方薬の上薬を1種類だけ漬け込むのが基本です。
それを家族や個人の体調に合わせ使い分けていきます。

「薬酒の処方」に続く

以下もご参考に

  1. 薬酒の勧め
  2. 薬酒の働き
  3. 薬酒の処方