蔓の漢方薬

2022年4月28日;(写真は 福岡市 東区長谷ダム公園 です。)

秋に山に入ると真っ赤な真紅の美しい花が木々に絡んでる姿を見る事があります。九州では9月の後半位から、ちょうど涼しくなり気持ちの良い季節に見れます。
葛の花です。根から取れるデンプンは、くず湯として親しまれてきました。
漢方薬ではこの花の根を葛根(カッコン)として使います。

葛以外に山で良く見る蔓はオオヅラフジです。この蔓を漢方薬では防已(ボウイ)として使います。
1年ものの防已は青く細いですが、年数が経つと太くなります。

葛根は木の上へ絡んで行きます。
防已は地を這って伸びて行くことが多いです。
漢方では葛根は上焦(ジョウショウ)に使用し、防已は下焦(ゲショウ)に使用します。

どちらも蔓ですので水を通します。防已は下焦の水を通します。
葛根は血液中の水分が減少し血滞(ケッタイ)が生じた状態に、水を通し血滞を回復させます。血流を改善するので「肩こりに葛根」の働きが出てきます。そして葛根の美しい花は真紅の血滞の色です。

小さい頃、夏に山に入りアケビを取って食べていました。アケビも蔓です。
アケビの蔓は漢方薬では木通(モクツウ)として使います。
木通は水毒の痛みに使われます。

自然は、その生態系に寄って性質が異なります。そこで出来た漢方薬を服用すると、その漢方薬が育った生態系と同様な働きをします。

東洋医学の形象薬理学です。自然は不思議です。