漢方薬の不思議な植生

2021年8月5日;(写真は 箱根関所手前の東海道です。)

漢方薬の不思議な植生

反鼻ハンピ(マムシ)

私は鹿児島市で生まれ育ちました。私の父と母の故郷は鹿児島の国分(現在の霧島市)です。
そこに大穴持神社があります。続日本記に出てくるほど古い神社です。いつ頃、創建されたか分かっていません。鹿児島の神社に残る六月灯(ロクガツドウ)の夏祭りは子供たちの楽しみです。今は国道10号線の横に在る神社です。昔は海岸線がもっと陸地の方でした。

鹿児島はマムシが多く草むらには、どこにでも居ます。マムシの漢方薬名は反鼻ハンピです。
処方例では反鼻交感丹、伯耆の国に伝わる「外科倒し」と言われた秘伝薬伯州散などがあります。

この神社はマムシ避けで有名です。この神社の砂がマムシ避けに使われています。昔は海岸線だったから砂が有ったのだと思います。
大穴持神社の近くに検校川という川があります。検校川を挟んで川向こうにはマムシがいくらでも居ます。しかし検校川を挟んだ大穴持神社側の福島・広瀬地区にはマムシがいないのです。なんとも不思議です。

附子(トリカブト)

附子と言う漢方薬があります。トリカブトを毒消しして漢方薬味として使用します。
主根を烏頭、子根を附子と言います。
毒消しの俢治(下処理)は
・塩水に付け、石灰をまぶし乾燥したのを白河附子。
・厚手の濡れた和紙で包み、熱灰の中で加熱したのを炮附子。
・塩水に付け、蒸して乾燥したのを塩附子。

このトリカブトは本州では茎トリカブト、九州では蔓トリカブトが自生しています。九州には本州の茎トリカブトはありません。
関門海峡を挟み、九州と本州は分かれます。この狭い海峡(狭い所は600mほど)なら種子は風で飛ぶと考えられます。
しかし本州と九州では附子の植生が異なります。なんとも不思議です。