漢方は急性伝染病のための治療医学

2020年7月31日;
漢方薬は慢性病が得意と思われています。
しかし漢方医学は急性伝染病のために発達して来た医学です。本来は急性病が得意です。

東洋医学の基礎医学・解剖学として「黄帝内経」が有ります。
薬理学として「本草学」
臨床医学として「傷寒論」「傷寒雑病論(金匱要略)」があります。

傷寒とは急性病の事です。雑病は慢性病です。
現在の日本の漢方古方派は、江戸時代より傷寒論をベースに発達してきています。

傷寒論は長沙の太守であった張仲景が記した(纏めた)と伝えられています。
ある時、疫病が流行り張仲景の一族の半分以上が亡くなったそうです。
その治療法として纏められたのが傷寒論です。

現在、中国には桂林本、湖南本、四川本の3種の傷寒論古本が残存していると言われています。

日本では、延暦寺本と呼ばれる最澄が持ち帰ったとされる康治本と、高野本と言われる空海(弘法大使)が持ち帰ったと言われる康平本などがあります。
日本で現在の主流は宋版と言われる傷寒論です。康平本に近い内容です。

現在の日本の漢方は、先人が急性病に対する傷寒論の理論「三陰三陽・六病位」を慢性病にも応用できるよう研究確率したものです。

西洋医学が不得意な慢性病に漢方が使われることが多く、いつの間にか慢性病に漢方を使用する概念が広まりました。
本来の漢方は、急性伝染病のための治療医学です。