症状から体質を探る2

2021年8月3日;(写真は 箱根 芦ノ湖 海賊船 です。)
症状から体質を探る1から続きます。

  1. 喉の詰まり
    鳩尾から喉までの詰まりでは器質的異常が無ければ食道が収縮することによる神経性の食道狭窄を疑います。患者さんでは「喉に癌が出来ている」と訴える方もいます。半夏厚朴湯証、逍遙散証、分心気飲証などで現れる事があります。
    漢方で「気咳」と言われる喘息が有ります。気管支が収縮して起きる喘息です。喉の詰まり、食道の収縮の代わりに気管支が収縮した咳です。
  2. 浮腫みも大事です。
    心臓、腎臓、肝臓の機能低下が原因の場合や癌腫による場合もあります。
    ・心臓が原因で心機能が低下した場合や心不全・心臓性喘息などは、実証・中間証では増損木防已湯、虚証では茯苓甘草湯、茯苓杏仁甘草湯、茯苓甘草湯合茯苓杏仁甘草湯の合方などが適応されます。
    ・腎臓が原因の場合は防已黄耆湯や半夏厚朴湯、柴胡剤加黄連茯苓など多くの証があります。
    ・肝臓が原因の場合は、肝硬変の腹水に伴う浮腫みもあります。またアルコールを飲む方では脳下垂体後葉からの抗利尿ホルモンの代謝不足の場合もあります。
    茵蔯五苓散、人参湯合五苓散、野蒲陶など多くの製剤があります。
    ・浮腫が左右どちらかの足や腕に偏っている場合など血栓やリンパの流れが原因の事があります。放射線治療の後遺症でも生じる事があります。駆瘀血剤の適用です。
    血栓性なら駆瘀血剤の適用と直ぐに考えられますが、リンパの流れを改善するのも駆瘀血剤です。リンパは機能としては水毒の概念、流れや滞りは血毒の概念が必要です。
    「肺」の字は「月(身体)」の「市(流通)」です。東洋医学で「肺の臓」は流通の意味もあります。気血水の滞りは肺の機能が阻害されているとも考えます。
    リンパの滞りは肺大腸経の治療で解消することがあります。代表的な証では、気滞・水滞は半夏厚朴湯、血滞は桂枝茯苓丸などです。
    ・妊娠経験のある女性では妊娠時の腎臓負担で、中年期に浮腫みだす人が多いです。血圧が上昇し数キロの水肥りになります。当帰芍薬散や人参当芍散の適用の人が多いです。
  3. 精神神経症は東洋医学では五志の憂と言います。
    不眠や鬱症状など五志の憂からだと判断できます。
    しかし身体の痛みや痺れ、機能不全などが五志の憂から来ることも非常に多いです。
    太陽堂漢薬局では以前に「口が開けられない」と訴える女性を五志の憂の治療で治した経験があります。
  4. 女性の場合は生理痛や性周期、生理期間、生理量など瘀血や血虚など体質を判断するために重要です。