
2021年10月14日;(写真は大分県由布市庄内町コナラの美林です。)
スポーツ性の筋肉障害には柴胡桂枝湯を使うことが多いです。
これを発表されたのは東洋医学会の評議員だった鹿児島の故小川幸男先生です。
表の太陽病と少陽病の合病である柴胡桂枝湯の方意を考えれば納得がいきます。しかしそれに気づくのはコロンブスの卵と同じく困難です。
その後、小川先生は夜尿症に葛根湯の適応を発表されています。葛根湯中の麻黄に覚醒作用があり爆睡による夜尿症を防ぐのだと考えられます。
麻黄を含む麻黄湯や葛根湯を受験勉強の時に居眠り防止で使うことが有ります。これも麻黄の覚醒作用の応用です。
夜尿症で爆睡が原因だとすれば、深い眠りは左脳派の特徴ですので四逆散などが本治なのかもしれません。
20代の頃、鹿児島の新屋敷近くの小川先生の診療所を訪れたことがあります。
先生の本棚に古方派の教科書と言われた「漢方診療医典」と「漢方処方応用の実際」が置かれていたのを覚えています。
郷土の先生に続きます。