咳の漢方の診立て

2021年7月17日;(写真は 福岡市大濠公園の日本庭園2 です。)
気管支炎と喘息では喘鳴があるかどうかで一般的に判断されることがあります。
東洋医学では喘息と気管支炎、肺炎などを区別せずに東洋医学の独特の診たてで判断し治療の証(体質を含めた治療方)を診立てます。

診立ての要素

咳に対する漢方の証で非常に重要な要素は

  1. 痰(燥湿)の状態
  2. 咳が酷くなる時間帯

です。

痰の状態

「燥」の乾咳

痰が濃い、痰量が少ない、痰の色が黄色で濃い、痰が切れにくい、温まると酷くなる特徴があります。
滋潤剤の熟地黄や麦門冬などの薬味が適用し
滋陰降下湯や麦門冬湯、清肺湯などを使用します。
民間療法では梨の絞り汁を温めて飲むと咳が軽くなると言われます。

「湿」の湿咳

痰が薄い、痰量が多い、痰の色が透明で薄い、痰が切れやすい、喘鳴があるなど特徴があります。
利水剤の麻黄や杏仁などの薬味が適用し
小青竜湯、麻杏甘石湯、桂麻各半湯、半夏厚朴湯などが合います。
民間療法では白ネギを鼻に入れたり、刻んでお湯で溶いて飲んだりします。
五虎湯の原典である万病回春には五虎湯に葱白(白ネギ)と生姜、細茶(日本茶)を入れるように記載されています。葱白は3根と記載されていますので多量に使われていたようです。
五虎湯証や桔梗湯証は痰が黄色で濃く「乾咳」と勘違いされやすいですが、痰量が多く湿咳になります。

咳が酷くなる時間帯

・夜間激しく咳き込むのは、滋陰降下湯証
・朝、起床時に激しくなる咳には、栝楼枳実湯証
・夜、お布団で温まると酷くなる咳には、麦門冬湯証などです。