めまい(眩暈)について

色々な症状を呈する眩暈(めまい)の患者さんで、周期的に症状を繰り返す方が居ます。メニエル病(メニエール病)です。
フランスの発見者の名前に因んで付けられた病名です。治ったと思ったら、また繰り返し周期的に発作が起きるため、患者さんの負担と心労は非常に大きいです。
ここでは、漢方の診方・治療法を解説していきます。

めまい(眩暈)とは

東洋医学では、めまい(眩暈)の事を頭眩(ずげん)と言います。
また頭がボウとする、頭に違和感がある場合は、冒眩(ぼうげん)と言います。
眩は「眼の前のものが揺れ動いて、あたかも鴨居に懸けた物がゆらゆらとして定まらないと言った感じ」と表現されています。

めまい(眩暈)と漢方

漢方では、東洋医学の証に合わせて薬方を選んでいきます。
1.ぐるぐる天井が回る、回転性は陽証です。
2.地震のように雲の上を歩いているように、フワフワする感じは陰証です。
3.頭を動かしたり立ち眩みの様な、クラッとする感じは陽証になります。
以上の3タイプに分けます。
また嘔吐・吐き気を伴うかで、更に絞り込んでいきます。

注意すべき症状

めまい(眩暈)の場合、注意すべき症状があります。
意識消失、手足のしびれ、舌のもつれ、物が二重に見える等です。これらの症状がある時は、脳梗塞や脳出血の可能性も有りますので注意が必要です。
専門機関で検査をして、他に重篤な原因が無ければ漢方治療の適応となります。

脳貧血が原因

脳貧血の場合は、「クラッ」とする眩暈(めまい)が多いです。
通常は、自律神経による調節が上手く機能せずに起きる、一般に言う立ち眩みです。
しかし梗塞が有る場合、梗塞の先は脳貧血になり同様なクラッとする症状が出ます。CTなどの検査で見つからない程度の僅かな梗塞でも、この症状が起きる事が有ります。
太陽堂の患者さんでも、検査では異常が無いのに、糸練功で診ると梗塞性ではと思われる症例が時々あります。太陽堂では、原因の梗塞から生じる血流を改善する治療と、症状を抑える治療の併用を行っています。

体質に合わす漢方処方

伝統漢方古方派を中心とした一般的薬方をご紹介。

呉茱萸湯

この方剤は、「フワフワ」する眩暈(めまい)と「回転性」に使用します。頭痛又は嘔吐を伴うことが多いです。
呉茱萸湯証は、内臓の上部、特に胃が冷える事で生じる病態です。胃が冷えると胃の周囲の血管が拡張し、血流を増し胃を温めようとします。反射的に脳の血管も拡張を起こすと考えられています。
呉茱萸湯は、そういう時の激しい偏頭痛や治りにくい吃逆にも応用します。

苓桂朮甘湯

起立性や頭を動かすと起きる運動性の眩暈(めまい)に用いられます。
また脳梗塞によるフラツキや意識消失、脳貧血にも使用します。最も使用例が多い方剤です。
乗り物酔いなどにも応用されます。
「回転性」の症状が加わった時は、澤瀉湯と同時服用すると良いです。

半夏白朮天麻湯

少陽病の虚証から太陰病にかけて使用する方剤です。
日頃から、胃腸が虚弱で疲れやすい虚証の人が多いです。
めまい(眩暈)では、陰証の「フワフワ」する方に使用します。
最低血圧の高いタイプの高血圧や、隠れ脳梗塞などにも応用されます。

真武湯

玄武湯(北方を守る玄武、腎の黒の意味)が原名の処方です。宋の皇帝の名前と重複し皇帝への敬意を表するため真武湯と改名されました。少陰病に使用される代表方剤です。
陰証の「フワフワ」する眩暈(めまい)に使用します。
少陰病の虚証なので、下痢がちで胃腸が弱く、生気がない疲れやすい方に使用します。

澤瀉湯

白朮・澤瀉の2味からなる方剤です。
漢方薬の構成では、薬味の数が少ない程シャープな効果があります。逆に薬味の数が多いと、マイルドな効果になり体質改善力が増します。
澤瀉湯は2味ですので、速効性はありますが体質改善力が弱くなります。
非常に激しい回転性の眩暈(めまい)に使用します。時に苓桂朮甘湯と合方しても効果があります。

当薬局の改善症例

めまい(眩暈)を太陽堂で治療された症例をご紹介します。
漢方の不思議な力を信じて。一緒に取り組みましょう。

親身になって聞いて頂き、感謝しています

薬歴No.3018 男性23歳
お世話になっています。先日は新しい漢方薬を送って頂き有難うございます。相談に対して親身になって聞いて頂き、本当に感謝しています。
眩暈は、症状がかなり安定してきたと思います。
顔の張りの方は、まだ大きな変化はありませんが、漢方薬を飲み続けていきたいと思います。

太陽堂からコメント
眩暈は随分改善されてこられた様ですね。
顏の方は、少し時間が掛かるかもしれません。焦らず取り組んで行きましょうね。
春は活動の季節です。外で体を動かしたり、散歩など楽しまれて、心身共にリフレッシュする時間を作って下さいね。

きちんと漢方薬を飲んで早く治してしまいましょうね

薬歴No.110 女性24歳
症状としては調子良いです。めまい症状もなく、落ち着いて過ごせています。
これからも漢方薬を続けていきたいです。

太陽堂からコメント
調子が良いとの事ですが、めまい(眩暈)、湿疹共に治まっているでしょうか?
調子の良い時こそ、きちんと漢方薬を飲んで早く治してしまいましょうね。
引き続き甘い物や冷たい物は、控えめにされて下さいね。

めまい(眩暈)は無く、びっくりする位、すごく調子良い

薬歴No.2128 女性47歳
びっくりする位、すっごい調子が良いです!!
血圧は平均110-76です。ごく稀にに136-86位になります。
フワ~とする事も全然なくなりました。

太陽堂からコメント
漢方薬を変更して、すぐ最低血圧が下がり、また調子良くお過ごしの様で良かったですね。
漢方薬は血圧を正常化する作用があります。
続けるうちに再発防止力が付き、漢方薬を飲まなくなっても安定した状態になりますよ。

出来なかった事が出来るようになりました

薬歴No.6923 女性48歳
お陰様でメニエール病の症状は確実に良くなっています。
少し前に出来なかった事が出来るようになり、苦手だった人混みにも出掛けられるようになってきました。
ただし、少しの不安を抱えながら‥です。1日1錠、精神安定剤を服用してます。
今回は子供の相談もさせて頂きます。その糸練功結果を見て、後日注文をさせて頂きますのでよろしくお願い致します。

太陽堂からコメント
こんにちは。先日は息子様の事をお聞きし、少しでもお力になれればと思っておりました。
漢方薬を飲みだしてから調子が良くなり、不安が残りつつも外出を積極的にされているようですね。積極的な行動は少しずつ良い方向へ向かうと思いますよ。ですが余り無理はしないで過ごされて下さいね。
今回は息子様の事もあり、漢方薬はそのままに、補助剤を減らしご提案させて頂きます。
提案1では「上気の証+経気を巡らす」粉剤、「リラックス効果」のある錠剤を1日1回へ減らした提案です。
提案2では、提案1+「自律神経の働きを高める」カプセル剤を1日1回追加した金額になります。
息子様の事もありますので、続けられる物をお選び頂き漢方薬をお送りさせて頂きますね。
そして、前回からお出ししている瀉下作用のある生薬ですが、便の状態は如何でしょうか?
糸練功では分量が以前と同じ量で大丈夫ですが、緩すぎる場合やあまり効いていない時は、分量を少し調節してお送り致します。この分量のままで大丈夫な時は、今回から煎じ薬の中に加えてお作りさせて頂きますね。

メニエール病の症状は、殆ど無くなってきました

薬歴No.5541 女性55歳
メニエール病の症状は、殆ど無くなってきました。
ただ、仕事で疲れた時に廊下を歩いていると、フラっとします。あと、向きを変えた時に左側の頭(耳の近くの奥の方)が、まったり感じがする時があります。

太陽堂からコメント
こんにちは。症状良くなられてるみたいで良かったですね。
今回は、血流促進・瘀血の漢方薬の量を減らしました。
向きを変えた時に左側の頭(耳の近くの奥の方)が詰まった感じも、頚椎の歪みを整える漢方薬で良くなって来ると思いますので、ご安心下さいね。
引き続き、様子を見て下さいね。

お病気に対して

めまい(眩暈)・メニエル病(メニエール病)は、漢方が非常に得意な疾患です。東洋医学の治療で、再発しなくなる、完治の方が多い疾患です。
この病で苦しまれている方は、是非に太陽堂へのご相談をお勧めします。