非結核性抗酸菌症(肺MAC症)について

非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の患者さんは、女性の方が圧倒的に多いです。
また太陽堂の患者さんに於いては、殆どの患者さんが中年以降の痩せた方です。統計学の調査でも、この病気は肥った患者さんには少ないというデータが有ります。

非結核性抗酸菌症(肺MAC症)とは

非結核性抗酸菌症(肺MAC症)は、名前の通り結核菌以外の抗酸菌に感染して起きる慢性肺炎です。
150を超える菌種がいると言われています。一番多いのが、マック菌(アビウム、イントラセルラーレの2種類)で全体の80%を占めています。次がカンサシ菌です。
近年、非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の患者さんは増加傾向にあります。

非結核性抗酸菌症(肺MAC症)と漢方

この病気になると、病状が徐々に進行していきます。
そして肺炎で犯された肺組織は線維化していきます。線維化すると柔らかい組織は硬くなり、風船の様な肺の機能は失われていきます。
また病気が進行すると体力が衰え微熱が出だします。東洋医学で言う「往来寒熱」です。朝方は平熱に近く、夕方以降に微熱が出て寝汗をかくようになります。そして体力は更に衰えていきます。
東洋医学ではこの線維化を防ぐ漢方薬があります。また微熱のある方は、まず微熱が出ないよう体力をつける治療から始めていきます。

血痰・喀血

非結核性抗酸菌症(肺MAC症)は、肺の下部に病巣が出来やすいです。
また太陽堂の患者さんでは、気管支拡張症を併発されていらっしゃる方が多いです。特に血痰が出る時に気管支拡張症をお持ちの方は、大量の喀血をすることがあります。

太陽堂で専門の治療

非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の治療とは別に、気管支拡張症のある場合は、それ専門の治療も併用します。
また喀血の多い人には止血効果のある漢方薬を併用し、喀血量を最低限に減らすようにしていきます。

体質に合わす漢方処方

伝統漢方古方派を中心とした一般的薬方をご紹介。

麦門冬湯

東洋医学で「大逆上気」と言われる病態に使用します。気が上昇し顔が赤くなるほどの緊迫性の咳をします。上昇する気は熱を帯びるため、気管支は乾燥し痰は黄色の濃い痰になります。痰が切れるまで激しい咳は続きます。痰が切れると一応咳は落ち着きます。
非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の方の痰は黄色の濃い人が多く、「大逆上記」に当てはまります。
喀血が多い場合は黄連と阿膠を加味し、上気の熱が強い時は石膏を加味します。
麦門冬湯は滋潤作用が強いです。食品では蜂蜜が滋潤作用が強く、肺を潤します。太陽堂の患者さんにはお勧めしています。

竹葉石膏湯

麦門冬湯から大棗を抜き、清熱作用の強い竹葉と石膏を加えた処方です。
麦門冬湯証に似ていますが、更に熱性の強い場合に使用します。口が渇き寝汗などがある場合も有ります。
麦門冬湯証と同じ黄色の痰ですが、竹葉石膏湯証の方が痰の量は多いです。
竹葉の清熱清心作用は、非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の方の咳に合うようです。

桔梗湯

扁桃炎や咽頭炎、喉頭炎に使用する機会が多い処方です。化膿の傾向がある場合です。胸が張って苦しく、膿様の喀痰と咳が続く場合に使用します。肺炎や気管支拡張症にも応用します。

補中益気湯

名前の通り「中(消化器)」を補い、元気を益す処方です。
衰弱の傾向があり、衰えが激しく、微熱や寝汗があります。少陽病の虚証から太陰病にまたいで使われます。長引いた微熱には補中益気湯をまず考えます。
貧血が進んでいると当帰を加味し、食欲がない時は人参を増量して使うと効果的です。また西洋参などを追加すると更に効力が上がります。

人参養栄湯

体力が衰えた「気血両虚」の十全大補湯証に似て、更に心肺機能が落ちている時に使用します。太陰病の虚証タイプです。
体力が衰え微熱が引かず、食欲もない状態です。
微熱が長引く時は、他に清暑益気湯証、当帰六黄湯証などとの鑑別が必要となります。

薏苡仁・野蒲陶

イボに使われることで有名なヨクイニン。非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の患者さんに使用すると症状が緩和されることが多いです。線維化を緩和する働きがあるのではと推測されます。
薏苡仁は、油性成分と水性成分を含んでいます。しかしエキス剤の場合は水性成分のみになり、油性成分が入っていませんので効力が薄いと考えられます。
また民間療法で使われていた野蒲陶も症状が軽くなる方が多いようです。

当薬局の改善症例

非結核性抗酸菌症(肺MAC症)を太陽堂で治療された症例をご紹介します。
漢方の不思議な力を信じて。一緒に取り組みましょう。

非結核性抗酸菌症(肺MAC症)なのに、フルマラソンを完走しました

薬歴No.7030 女性57歳
先月、病院に行きました。先生は「左肺下の影が少し小さくなってるね」と仰ってました。
病院の検査は1ヶ月に1度だったのが、2ヶ月に1度になりました。
フルマラソンを完走しましたが、息苦しさはありませんでした。

太陽堂からコメント
左肺下の影の縮小がみられて良かったですね。
非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の菌が減ってくると、その分、炎症も落ち着いて来ると思います。
今後の検査で更に影が縮小すると良いですね。

レントゲンを撮ったら影が薄くなっている

薬歴No.7184 女性60歳
漢方薬を飲み始めて3ヵ月になります。
特に変化は感じてなかったんですが、この前レントゲンを撮ったら「影が薄くなっている」と言われました。

太陽堂からコメント
糸練功で見る限りですが、早いスピードで改善し始めているようです。
肺の影が薄くなっていた様で良かったですね。
○○様は、症状が出ていらっしゃらないので、改善度合いが分かり難いと思いますが、実際に変化が現れると安心ですね。
これからも順調に改善が進むよう、漢方薬とご養生をお続け下さい。

咳痰が出なくなりました

薬歴No.7060 女性60歳
漢方薬は慣れました。
1週間程で非結核性抗酸菌症(肺MAC症)の咳は無くなり、痰も無くなりました。夜も痰が出なくなりました。
2~3日位すると熱が出ていたのが、それも無くなりました。
病院薬の治療では熱が出る症状が何ヶ月も続いてあったのが、漢方薬を飲み始めてピタッと無くなりました。それに胸の苦しさもありません。
3ヶ月ごとに検査へ行っています。次は10月始めに行きます。

太陽堂からコメント
漢方薬をお飲み頂いてから1週間程で、すぐに効果を実感する事が出来て良かったです。
疲れなどにより時々、症状が出てしまう事もあるかと思います。その時は、お身体を休めてゆっくりされる事もご養生ですよ。
漢方治療は始まったばかりですが、これから更に症状が起こり難くする為にも、甘い物を控えて改善速度を早めて治療を進めていきましょうね。

肺の影が薄くなっている

薬歴No.6679 女性62歳
本日、漢方薬届きました。有難う御座いました。
それで本日、○○病院でレントゲン検査をして頂きましたが、「この前より、肺の影が薄くなっている」との事でした。
漢方薬が確かに効いてきているとの実感し、嬉しかったです。「この調子で行けば、来年の3月か4月に検査をしてみましょう」との事でした。
以上、結果報告でした。

太陽堂からコメント
こんにちは。メール拝見致しました。
症状が改善してきて、レントゲン結果も伴っていたとの事で、こちらも安心致しました。これも○○様がきちっと漢方薬を飲まれている結果だと思います。
時間はかかるかもしれませんが、引き続き頑張って行きましょうね。また何か体調に違和感を感じましたら、いつでもご連絡下さいね。

レントゲンで初めて影が薄くなっていました

薬歴No.7092 女性56歳
朝の咳がまだ出ますが、日中の咳は殆ど出なくなっています。
病院の検査のレントゲンで、初めて影が薄くなっていました。

太陽堂からコメント
レントゲンでの影が薄くなっていたようで本当に良かったですね。
日中の咳もだいぶ減ってきている様なので安心しました。
引き続き、漢方薬を忘れずにお飲み頂き、ご養生されて下さいね。

お病気に対して

非結核性抗酸菌症(肺MAC症)は、西洋医学では確実な治療法が無く、患者さんの不安は大きいです。
10年近く前に、太陽堂では独自の漢方治療法を見つけました。その後も治療法の改良を続けています。非常に多くの患者さんに喜ばれています。