東洋医学で言う虚実とは

2021年1月23日;(江戸城三十六見附の一つ四谷見附跡。見附は見張り番の居た軍事施設です)
東洋医学では虚証・実証と病態や体質を大きく分けます。

一般に
「虚証は、痩て貧血がちで元気が無い人」
「実証は、筋肉質でガッチリし、或いは多血症で元気に溢れている人」
と言われます。
この虚実は、一般の方に分かりやすく表現された記述です。

東洋医学では
「虚証は正気(セイキ)の虚の状態」であり「実証は病邪の実の状態」です。
正気とは身体の免疫力や治癒力、病気に対する抵抗力、生命力などを現しています。
病邪は病気の原因であり、ウイルスや細菌、自然環境などの外邪と他に内因が有ります。

治法は虚証に対しては正気を補う治療法、補法が行われます。
実証に対しては病邪の実を除く治療法、瀉法が行われます。

正気の質が弱い人は、風邪になると抵抗力が弱く、虚証(桂枝湯・香蘇散証)になりやすいです。
正気の質が強い人は、抵抗力も強く、それゆえに病邪の反応も強く実証(麻黄湯・越婢湯証)になり易いです。

黄帝内経素問三部九候論篇第二十には
必ず患者の肉体の肥痩を考慮し、気の虚実を調和しなければならない」と記されています。
正気の虚は体力が質的に充実していない人に現れやすく
病邪の実は体力が質的に充実している人に現れやすいです。

実証になり易い人は、筋肉が発達し、声が大きく、上腹角が広く、汗をかきにくいです。
虚証になり易い人は、筋肉が弱く或いは水太り、小声で、上腹角が狭く、汗をかきやすいです。