最低限必要な証・体質の診方_寒熱

2021年7月13日;(写真は 福岡市大濠公園 サギ です。)

寒熱は病因(気血水)や証(病状・体質)の性質・性格を比較的判断しやすい診方です。
ご自分やご家族の証(体質と病)を診るため「寒熱」の判断は必要です。ご参考になれば幸いです。

寒熱

寒熱のパターン

  1. 悪寒・発熱
    温かくしていても悪寒と共に発熱する状態です。悪寒ほどではないですが風や外気に当たったり水を触るとゾクッとするのが悪寒より少し軽い悪風オフウです。
    いづれも肉体が免疫力を上げようとしている太陽病の熱形です。
  2. 往来寒熱
    寒と熱が交互に往来する熱の事です。
    朝方は平熱で夕方に微熱が出て発汗し翌日の朝には平熱に戻ります。また次の日もそれを繰り返す熱形です。
    病邪が強く実証で症状の激しい場合は、昼の2時くらいから寒気がし夕方に高熱が出ます。
    虚証の場合は夕方に微熱が出て、朝の平熱へ向かうため解熱します。その解熱に伴う発汗が盗汗・寝汗となる場合があります。
    往来寒熱は、感染症などで初期の太陽病から次の病位の少陽病に入った時期の特徴的な熱形です。
  3. 逍遙熱
    背中がゾクッと寒くなり1枚羽織ったら、熱くなり羽織を取る。羽織を取ったらまた背中がゾクッとする。
    寒熱が交互に訪れる少陽病位の自律神経のアンバランスによる熱形です。少陽病の往来寒熱が短時間で起きるパターンとも考えられます。
  4. 潮熱・弛脹熱
    寒気がなくジワジワ熱が高くなります。その時、潮が満ちて浜辺の砂や岩場がすべて濡れるように全身にくまなく汗が出る状態です。
    身体の深部に非常に強い熱が籠っている状態です。食養生では生野菜や少し苦みやアクのある食材を増やします。このように裏熱が強い場合は玄米も合っています。
    陽明病の特徴的な熱になります。

寒熱の部位

  1. 上衝下冷
    上衝は気が上にのぼることです。下冷は下半身が冷える事です。手足の末端が冷えるのに顔がのぼせる状態です。瘀血の証の特徴的な寒熱です。
    食養生では緑の野菜を、生野菜のサラダでも火を通した温野菜でも良いので多く摂ります。
  2. 四肢厥逆
    手足が特に冷える事です。
    陰病では四逆湯などの附子剤の適応です。心機能も新陳代謝も落ちている状態です。身体全体も冷えています。
    しかし陽病の場合は四逆散などの適応で心機能も新陳代謝も落ちていません。交感神経の興奮により末梢血管が収縮し末端の血流低下が原因で起きる冷えです。緊張すると手先が冷たくなる人がいらっしゃいます。それは陽証の四肢厥逆になります。
  3. 手足煩熱
    手足が火照り布団から外に出したがります。一般的に虚熱に成りますので陰の太陰病の熱です。身体が虚している可能性があります。食養生では穀類やイモ類、特にジャガイモや里芋など、鶏肉も合います。
    陽証実証の場合は三物黄芩湯証などにも生じます。その場合は食養生では緑の野菜を増やします。
  4. 腰に特徴的な冷え
    腰が重く腰より下の冷えが酷く、尿量も多いです。漢方では苓姜朮甘湯証になります。食養では苦みやアクを避け、生姜料理を増やします。
  1. 最低限必要な証・体質の診方
  2. 最低限必要な証・体質の診方_摂取した水の流れ
  3. 最低限必要な証・体質の診方_摂取した食物の流れ
  4. 最低限必要な証・体質の診方_寒熱