
2021年7月9日;写真は福岡市舞鶴城(福岡城)の下之橋御門(大手門)へ通じるお堀です。
今回は病の原因である病因の水毒に影響を与える「摂取した水」の流れを診ていきます。水毒は他にミネラルにも重要な働きがあります。
ご自分やご家族の証(体質と病)を判断するためのご参考になれば幸いです。
摂取した水の流れ
口渇・口乾
- 喉は乾かない
陰病で内臓や肉体に冷えがある可能性があります。 - 口乾
喉は乾くが少量の水分或いは口を湿らす程度で満足する状態。
虚証の場合が多いです。又は陰証で虚熱(弱ったがために火照る)の場合もあります。
まれに瘀血による口乾も有りますので注意が必要です。 - 口渇
喉が渇き水分をゴクゴク飲む状態。
実証又は瘀血証で裏熱(脱水又は内臓に熱がある)の場合が多いです。 - 温かい飲み物を好む
冷え症、又は裏寒(内臓が冷えている) - 冷たい飲み物を好む
熱証で内臓に熱が籠っています。
排尿
- 頻尿、夜間尿
夜間尿は男性の前立腺肥大でも生じます。
頻尿は膀胱炎などの病的な尿路障害がなければ、漢方では「龍骨の証」と言い、夢をよく見る人に多い場合があります。 - 多尿か乏尿か
多尿は冷えでも生じます。多尿・乏尿は異常な病的な原因が無いか一度検査をお勧めします。 - 尿の色の濃淡
尿の色が濃いのは熱証、薄い水のような尿で多尿は寒証です。
ビール色の様な濃い尿の場合、黄疸の可能性も有ります。
発汗状態
- 汗のかきやすさ
汗をかきやすいのは虚証、汗をかきにくいのは実証です。
しかし附子剤などが適応する陰証が進むと汗はかきにくくなります。
またベタベタしてジワジワかく汗は陽明病の潮熱と言われる裏熱の場合があります。 - 寝汗(盗汗)
寝汗は体力の衰えです。また少陽病の往来寒熱で夕方の発熱の解熱と同時に寝汗をかく事も多いです。 - 頭汗ズカン(首から上の発汗)が多い
漢方では柴胡桂枝乾姜湯証の特徴的な発汗です。血の道、更年期の症状としても生じます。
また茵蔯蒿湯で下さないといけない時にも頭汗が観られることがあります。
次回は「摂取した食物の流れ」です。