漢方薬選別による証の決め手

2021年1月12日;(写真は 長崎市 眼鏡橋 です)
漢方薬を選別するには漢方理論を学ばなければなりません。
漢方の基礎医学・解剖学である気血水理論、臓腑理論、三陰三陽、病性(虚実、寒熱、燥湿)、病向(収散、升降)他。
更に漢方の薬理学である本草学。
臨床医学である古典の傷寒論、金匱要略など。
東洋医学は非常に奥が深く、西洋医学の知識を一度捨てなければ理解できない世界です。10年勉強しても道半ばにも達することができない医学です。

しかし漢方薬選別の決め手になるものも多くあります。

  1. 風邪をひいて寒気がする時に筋肉痛(肩こりや身体痛など)が有れば葛根湯。
    葛根湯証の悪寒・筋肉痛に更に膝や肘などの関節痛が加われば麻黄湯が選択できます。
  2. 自律神経失調症やうつ病、不眠症などにて、患者さんが紙に症状をいっぱい書いてきたら加味逍遙散。
  3. 同じく自律神経失調症うつ病などで、喉の詰まりを訴えたら半夏厚朴湯。
  4. 不眠症で寝ぼけや寝言が多いと甘麦大棗湯。
  5. 更年期障害などで首から上の発汗や頭汗が多いと柴胡桂枝乾姜湯。
  6. 小児のチック症なら抑肝散加芍薬。

その他、多数の決め手が漢方の世界にはあります。決め手により改善しない場合は、漢方の奥深い勉強をしないと治せません。

ちなみに私は幾人かのの先生に師事し漢方の勉強が15年を過ぎた頃、全国を毎週のように講師として廻っていました。
しかし私が漢方の最低限のレベルになったと感じたのは、漢方を始めて20年以上の月日が流れてからです。
40年以上経った現在でも、まだまだ勉強不足を痛感するのが漢方医学の世界です。