傷寒論の桂枝湯3

2022年3月4日;(写真は鹿児島の郷土の両棒餅ジャンボモチです。)

「治療の目安」と桂枝湯(ケイシトウ)を飲んでも「良くならない時の対処法」が書いてあります。

傷寒論(ショウカンロン)宋版(ソウバン) 桂枝湯条文より
若(モ)し一服にして汗出(イ)で、病差(イユ)れば後服(コウフク)を停(トド)む。必ずしも剤を盡(ツク)さず。

  1. 「一服にして汗出で、病差れば後服を停む」1服で汗が出て病が治れば、続けて飲むのを止めます。治療終了の目安。やり過ぎないよう治療を止める。
  2. 「必ずしも剤を盡さず。」1日分、全部を飲む必要は無い。

次に通常の漢方薬の服用で良くならない場合、更なる対処法が書いてあります。

傷寒論宋版 桂枝湯条文より
若(モ)し汗(アセ)せずんば更に服すること前法による。また汗せずんば、後服は少し其の間を促し半日許(バカリ)に三服を盡(ツク)さしむ。

  1. 「若し汗せずんば更に服すること前法による。」もし汗が出なかったら前の様に飲む。
    1回目の服用2時間後、発汗しない時は再び服用する。
  2. 「汗せずんば、後服は少し其の間を促し」それでも汗が出なかったら、服用間隔を短くする。2回目でも発汗しない時は2時間も開けずに次を飲みます。

    1回目の服用2時間後は、1回目服用の最高血中濃度の時間です。
    その時に2回目を服用すると、1回目と2回目の血中濃度が重なり桂枝湯の血中濃度はかなり高くなります。その後、3回目の服用間隔を短く飲めば更に血中濃度は上昇します。
    最高血中濃度の時間に合わせて服用することを、経験的に1800年前に理解していた事に驚きです。
  3. 「半日許に三服を盡さしむ」半日の間に3服飲みほす。

最後の治療法は「重症の場合の対処法」です。

  1. 傷寒論の桂枝湯1 煎じ方、飲み方
  2. 傷寒論の桂枝湯2 補助の飲み方、効果判定
  3. 傷寒論の桂枝湯3 良くならない時の対処法
  4. 傷寒論の桂枝湯4 重症の場合の対処法
  5. 傷寒論の桂枝湯から学ぶ事1
  6. 傷寒論の桂枝湯から学ぶ事2