薬味の桂枝(ケイシ)

2022年3月26日;(写真は 福岡県 久留米成田山 救世慈母大観音像です。)

先ずは桂枝と芍薬」から続く

桂枝は陽を補い、芍薬は陰を補います。
桂枝はシナモンの枝です。
桂枝は陽です。東洋医学では「天は陽なり」です。
天に近いほど、枝の先の細い部分ほど良い桂枝になります。

桂枝の太い部分は材質が多く樹皮の割合が少ないです。先の細いほど材質が少なく樹皮の割合が多くなります。
桂枝の働きは材質ではなく樹皮に関係している事が分かります。
樹皮の中の精油成分が有効成分です。古くなると精油が飛んでしまいますので気を付けないといけません。

現在の漢方では桂枝の代わりに同じシナモンの樹皮である桂皮(ケイヒ)を使うことが多いです。
セイロン桂皮が有名ですが、漢方薬の原料には広南桂皮(カンナンケイヒ)とベトナム桂皮が使われます。

広南桂皮は精油の香りが強いです。ベトナム桂皮は甘みが強い特徴があります。
精油が強い広南桂皮を気剤、発表剤として陽病に使用します。
陽病の桂枝湯(ケイシトウ)や柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)、桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)などは広南桂皮を使用します。

甘みが強いベトナム桂皮は陰病に使用します。
小建中湯(ショウケンチュウトウ)などはベトナム桂皮を使用します。
基本、陰病はベトナム桂皮が良いと思いますが、陰病でも気の上衝(ジョウショウ)などに対応する時は適宜広南桂皮を使用していきます。

「薬味の芍薬」に続きます。