漢方生薬の採取

2020年10月22日;
漢方薬の原料となる生薬は採取する時期が決まっています。漢方の古典で孫思邈が書かれた「千金要方」を見ると、生薬ごとに何月何日の何の日に採ると記載されています。

根物生薬は、夏の太陽光線を浴び栄養分が根に蓄えられます。秋になり地上部が枯れた時に根物は採取します。春に新芽が出る前に、根物がエネルギーを消費する前に遅くとも冬には採取します。

葉物生薬は、新芽の時期から葉が成長する中期である最盛期に採取します。成長し過ぎた大きな葉より勢いのある小ぶりのエネルギーの有る若葉が良いです。季節としては新緑の頃に採取します。

果実の生薬は、十分にエネルギーが蓄えられ熟した時、完熟した時に採取します。
採取した果実生薬は完全に乾燥せずに半乾きにします。
ただし物によっては完熟する前の未完熟の青い時に採取する生薬も有ります。未完熟の成分を用いたい青皮などです。

漢方薬は各々の作用の違いで採取時期も異なります。生薬の鑑別も生薬の採取時期を考え選品していきます。
葉物生薬は成長し過ぎてないか、小ぶりであるか。
果実生薬の五味子などは完熟し、表面に糖を噴いているかどうか。
根物生薬の葛根は表面に澱粉を噴き出しているかどうか、などです。