標本治療にて思う事

2022年2月5日;(写真は インドネシア バリ島です。)

標本治療(ヒョウホンチリョウ)に於いて症状が出ている病態が標治部です。
本治部は病の原因部分ですので、表面に証として現れていない場合も多いです。

標治部だけでなく本治部が判明している場合、本治部も治療したいと思うことがあります。
それを全て行うのは治療者側の我が儘であり、理想でしかありません。

古方派(コホウハ)では、先急後緩(センキュウゴカン)、先表後裏(センヒョウゴリ)の理論があります。本治部より先に急を要する治療点、深い部分より浅い部分を先に治療していく理論です。治す事を第一とする理論です。
また経絡から考えると、「手の臓腑から足の臓腑」へ、「陽の腑から陰の臓」へ治療していきます。

詳しくは
治療原則「先急後緩」
治療原則「先表後裏」をご参考に

例えば、風邪の時には風毒(フウドク)やウイルスなどが本治部です。
発熱などが標治部に成ります。「先急」であり「表」である悪寒や発熱を漢方治療すれば、通常ウイルスは自然に消失していきます。

C型肝炎で肝硬変・肝不全に陥った時、漢方では肝炎ウイルスの本治部も大事ですが、先に肝硬変・肝不全の標治部から治療からしていきます。

古方では急性病は、常に「先急後緩・先表後裏」です。
慢性病では標治部の症状の程度を考えながら、標治法と本治法の治療の割合を考えていきます。
標治部を治療しながら、本治部も同時に治療していければ理想の標本治療法になります。