古方派薬方の方意

2022年3月15日;(写真は長野県白馬八方尾根です。)

食材である漢方薬 でご紹介したことがありますが、以前は日本では漢方薬をもらうと患者さん自身がご自分で「ひね生姜」を入れて煎じていました。
また中国ではつい最近まで患者さん自身が「大棗(タイソウ)、生姜(ショウキョウ)、甘草(カンゾウ)」をスーパーやお店で買い漢方薬に入れて煎じていました。

脾の臓を調整し強める「大棗、生姜、甘草」は古方の漢方薬の基本です。この3味を抜くと処方の方意が理解しやすくなります。

桂枝湯(ケイシトウ)は、桂枝(ケイシ)、白芍薬(シロシャクヤク)+(大棗、生姜、甘草)
※「桂枝」は穏やかな発表、「白芍薬」は筋を緩めます。

葛根湯(カッコントウ)は、葛根(カッコン)、麻黄(マオウ)、桂枝、芍薬 +(大棗、生姜、甘草)
※桂枝湯に「葛根・麻黄」が加わり葛根湯になります。
「葛根」は上焦の血滞、「桂枝・麻黄」の組み合わせで発汗します。

小柴胡湯(ショウサイコトウ)は、柴胡(サイコ)、黄芩(オウゴン)、半夏(ハンゲ)、人参(ニンジン)+(大棗、生姜、甘草)
※中焦(チュウショウ)の清熱の「柴胡・黄芩」の組合せで柴胡剤が出来ます。
「半夏」は上衝傾向の胃内停水を除きます。

四君子湯(シクンシトウ)は、白人参(シロニンジン)、白朮(ビャクジュツ)、茯苓(ブクリョウ)+(大棗、生姜、甘草)
※「白朮・茯苓」の五味(ゴミ)は「甘い」です。胃内停水(イナイテイスイ)を除きます。
「白人参(白參ハクジン)」も「甘い」で補気作用にて無気力、倦怠感に対応します。
四君子湯は4つの君子薬ですので、「人参、白朮、茯苓、甘草」です。4味とも五味は「甘い」君子の漢薬です。

六君子湯(リックンシトウ)は、陳皮(チンピ)、半夏(ハンゲ)、人参、白朮、茯苓 +(大棗、生姜、甘草)
※四君子湯に「陳皮・半夏」の二陳(ニチン)が加わり六君子湯です。
陳皮・半夏製剤の二陳湯(ニチントウ)と同様に、やや実証の胃内停水を除く基本方意になります。

大棗、生姜、甘草を除くと、漢方薬の方意が分かりやすくなります。