食養生 病ごとの五味の禁止No.4

2020年10月12日;
素問 宣明五気篇には、お病気ごとに対する禁止する五味について記述されています。(東洋医学の臓腑は西洋医学の臓腑とは異なります)

酸は筋に走る。筋病は酸味の物を多食する無かれ
酸は肝に属し、酸は肝に属する筋に作用します。筋病は酸味の物を多食してはいけない。
筋肉が痙攣したり、収縮する肝の臓の病のパーキンソン病や振戦には酸味の食物の多食を禁じます。

苦は骨に走る。骨病は苦味の物を多食する無かれ
苦は心に属し、苦は心と相剋の腎に属する骨に作用します。骨病は苦味の物を多食してはいけない。
苦みは相剋の腎を剋します。そのため骨の弱った骨粗しょう症や変形性膝関節症、脊椎分離症には苦い物の多食を禁じます。
苦みはアクであり、野菜のシュウ酸や玄米のフィチン酸などのアクは、酸アルカリの中和反応で骨のミネラルであるアルカリ金属のカルシウム、マグネシウムなどを溶かし体外へ排出します。シュウ酸は熱分解しますので、アクのある野菜はボイルや炒めるなどの温野菜がお勧めです。

甘は肉に走る。肉病は甘味の物を多食する無かれ
甘は脾に属し、甘は脾に属する肉に作用します。肉病は甘味の物を多食してはいけない。
甘い物は筋肉の器質的な疾患、筋肉が衰え萎縮する病や小児麻痺、斜視などには甘い食物の多食を禁じます。

辛は気に走る。気病は辛味の物を多食する無かれ
辛は肺に属し、辛は肺に属する気に作用します。気病は辛味の物を多食してはいけない。
辛い物は代謝を活発にし、精神的にも高揚・興奮します。精神的な病で興奮、気が昂りすぎている時には発散作用にて余計に興奮します。

鹹は血に走る。血病は鹹味物を多食する無かれ
鹹(塩からい)は腎に属し、鹹は腎と相剋の心に属する血に作用します。血病は塩からい物を多食してはいけない。
塩からい物は、浮腫み。血圧を上昇させます。梗塞や血圧の高い人は塩からい食物の多食を禁じます。

上記の酸・甘・辛は同じ臓腑の正経です。苦・鹹は相剋の臓腑です。

肝の「筋」は、筋肉の機能的な収縮異常と考えます。筋肉の痙攣やこわばりなどです。
脾の「肉」は、筋肉自体の器質的な衰えと考えると分かりやすいです。

以下もご参考に
食養生 五味の働きNo.1
食養生 五味の多食の害No.2
食養生 五味の過食の害No.3
食養生 五味の教えNo.5