食養生 五味の過食の害No.3

2020年10月10日;
素問 五臓生成篇には、「肝は酸を欲し、心は苦を欲し・・・腎は鹹を欲す」と五味の合する臓腑が記載されています。
東洋医学の臓腑は西洋医学の臓腑とは異なります)

素問 生気通天論篇には
天に高く太陽が輝き万物に生命力を与え守っているように、人間の陽気も日中は身体の外に在って外邪を防衛している、それが衛気である」と述べられています。

また過食による相克の害に関しては
酸の過食は、肝気あふれ、以って脾気すなわち絶す
酸は肝の臓に合し
酸っぱい物の過食は、肝気が充実し過ぎて、相剋の脾気が損なわれ、胃腸機能が弱くなる。

鹹の過食は、大骨の気労し、短肌、心気抑える
鹹は腎の臓に合し
鹹(塩からい)物の過食は、腎気が充実し過ぎて、肌が弱り荒れガサつき、相剋の心気が抑えられ血脈の流れが渋り、高血圧や多血症、血栓症を引き起こす。

甘の過食は、色黒く、腎気、衝せず
甘は脾の臓に合し
甘い物の過食は、脾気が充実し過ぎて、息が荒くなり、相剋の腎気が損なわれ皮膚が黒ずみ、上衝するほどの力もない血虚の地黄が適応する肌黒の四物湯証になる。

苦の過食は、脾気濡れず、胃気乃厚し
苦は心の臓に合し
苦い物の過食は、心気が充実し過ぎる事により、相生の脾気も充実し過ぎて、痩せて食欲が増進します。
生薬の刻みや粉末化などの加工職人さん達は、苦みの黄連を加工する日は、お弁当を3つ位持参するそうです。お腹が空いて堪らないとの事。

素問 生気通天論篇では、苦(心)の所だけ相生関係に成っています。後は相剋関係です。
同様に五味の毒消しが記述してある素問 臓気法事論篇でも「甘は苦により瀉される」と苦(心)のみ相生関係が記載してあります。
和菓子の甘い毒を日本茶で消すのと同じ理屈になります。

辛の過食は、筋脉沮弛、精神乃ち央す
辛は肺の臓に合し
辛い物の過食は、肺気が充実し過ぎて、相剋の肝気が損なわれ筋力を失い筋力が低下します。筋力が低下する麻痺や運動不全には甘い物の過食は害となります。また精気も神気も低下します。

以下もご参考に
食養生 五味の働きNo.1
食養生 五味の多食の害No.2
食養生 病ごとの五味の禁止No.4
食養生 五味の教えNo.5