漢方薬の働きは限局的 No.4

2021年8月19日;(写真は 大分県国東半島 熊野摩崖仏に続く石段 鬼が1夜で築いたと言われています。)

漢方薬は内服なので全身に効く ??? No.4

すべての漢方薬が全身に効くわけでは有りません。むしろ全身に効く漢方薬の方が少ない。」と思われます。

桃仁・丹参・紅花の駆瘀血剤

駆瘀血剤の代表的な薬味に桃仁(トウニン)があります。
牡丹皮(ボタンピ)は駆瘀血作用の桃仁に抗炎症作用が加わったと考えると解りやすいです。
瘀血(オケツ)とは No.1
瘀血(オケツ)とは No.2をご参考に

東洋医学の「表裏」と「三焦(上・中・下焦)」は異なった見方・物差しですが、表は上焦、裏は下焦として似て重なる要素があります。
桃仁は下焦の漢方薬です。下腹部の卵巣機能などの下焦と裏に使用します。
血管系での血流やリンパの流れなどは裏に属します。裏に使うと桃仁が全身に使えます。

また冠心Ⅱ号方の丹参(タンジン)は中焦に働くと思われ、主に心臓や脳の血流改善に使用されます。
東洋医学の形象薬理学では色が鮮やかな薬味はに使用します。
丹参もやや赤みが有りますので深く裏には入りきらないと思われ、中焦に属すと考えられます。蘇木(ソボク)なども赤色が鮮やかですので中焦に属すと考えられます。

上焦の薬味は、上焦 → 中焦へ
中焦の薬味は、上焦 ← 中焦 → 下焦へ
下焦の薬味は、中焦 ← 下焦へと隣接する焦まで使われる場合が多く見られます。

非常に色が鮮やかな赤味を呈する紅花(コウカ)などは、に使用されます。
酒査鼻で有名な葛根紅花湯などに使用されています。酒査鼻などの毛細血管が拡張し赤く見える病状は、紅花などの赤味の薬味で治します。
紅花の鑑別は握ると手にうっすらと油が付きます。慣れてくると紅花の色を見ても油の量が分かるようになります。

利水剤の漢方薬味には油の成分は少ないです。
一方、駆瘀血剤や血剤には多かれ少なかれ油が含まれています。
血毒の原因は油・脂」です。
血毒の原因とはをご覧ください。

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