不妊症について

日本では不妊症のご夫婦が増えています。
原因には晩婚化や環境問題があり、食事の問題等もあるかもしれません。男性側に問題がある場合もありますが、原因不明の場合が多いです。

不妊症とは

通常の女性で受精可能な卵子は、年間4個前後だと言われています。卵子の膜が厚かったり様々な問題が存在すると思われます。
そのため結婚生活2年以上で妊娠し難い場合を不妊症と言い、増加の傾向にあります。

不妊症と漢方

漢方の古典「黄帝内経素問」の「上古天真論篇第一」に「女性は14歳になると生殖能力が出来ます。任脉が完全に流通し、血海である衝脈も盛大になります。月経が定期的に下り、子を胎む能力が完備します。」とあります。
血海とは奇経八脈の中の衝脈と言う経絡です。私の師匠の故入江正先生は、血海を通すことにより不妊症12人中9人の妊娠に成功した症例を報告をされています。
太陽堂では、医療気功糸練功で血海を診る技術を確立しています。

原因

特定は非常に難しいですが、不妊症の原因として様々な問題が考えられます。卵管閉塞や狭窄、排卵の問題、ストレスが自律神経や視床下部に影響を与え、脳下垂体からの排卵の指示が一時的に止められたりします。またダイエットや肥満などが原因の場合も有ります。
また精子が泳ぐ海の役目をする頸管粘液の問題。抗精子抗体・抗核抗体・抗リン脂質抗体等の免疫の問題も存在します。

西洋医学による治療

まず排卵期の頸管粘液やフ-ナーテストに問題が無ければ、タイミング法を試します。
それでも妊娠しない場合、排卵誘発剤、エストロゲン、プロゲステロンの薬物治療、人工授精(AIH)、体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)へと進んでいきます。

体質に合わす漢方処方

伝統漢方古方派を中心とした一般的薬方をご紹介。

当帰芍薬散(人参当芍散)

当帰芍薬散は不妊症で最も有名な処方です。古典の金匱要略には「婦人懐妊腹中・・・」とあり、本来は妊娠中の下腹部痛・流産しかけた時に使用する方剤です。
これを黄体機能が弱い方や習慣性流産に応用します。
人参当芍散は、当帰芍薬散の川芎を半減し桂皮・人参・甘草を追加した処方です。

桂枝茯苓丸(甲字湯)

桂枝茯苓丸に生姜と甘草を加味したのが甲字湯です。江戸時代日本の原南陽の加味方です。
瘀血(古血とも言われ、多血症、血液・リンパの欝滞、黄体ホルモン過剰等)の代表的な古方の処方です。唇や舌の辺縁が暗紫色を呈し、皮膚がくすんだり瘀血の症状を呈する不妊症に使用します。
この薬方は妊娠が判明した時点で中止するのが妥当です。妊娠後も服用を続けると流産する恐れがあります。
妊娠しやすいのに、妊娠後は流産しやすい漢方薬の部類に入ります。

温経湯

古典の「金匱要略」を出典としています。太陰病位で瘀血のある場合に使用します。
太陰病位は陰証、瘀血は陽証。陰陽が混ざったタイプの不妊症に使用します。
不正出血や生理不順、また月経過多、或いは月経寡少の方に合います。

当帰散(金匱要略)

似た名称で当帰湯(千金要方)が有りますが別物です。また当帰散を当帰芍薬散と勘違いされる漢方専門家も多いです。当帰散の出典は「金匱要略」です。古典には妊娠中の安胎薬としての記載があります。
太陽堂では、この処方を不妊症の方に使用し多くの成功例を納めています。この処方が合う方は、排卵から高温期への立ち上がりが悪い、高温期が安定しない、抗核抗体等の免疫の問題、受精卵のDNAの問題、不育症の方々が多いです。

芍薬甘草湯

学会でも報告が有りましたが、プロラクチンを下げる働きがあります。
太陽堂では、高プロラクチン血症は瘀血と考え、桂枝茯苓丸との併用を行い成績を上げています。2人目不妊症の大きな原因になります。

六君子湯

卵管閉塞・卵管狭窄の方に使用します。
適切な駆瘀血剤(瘀血を除く漢方方剤)との併用で卵管が通る場合が多数有ります。クラミジアが原因の場合は特に駆瘀血剤の併用が必要です。
何故、効果があるのか分かっていません。卵管の自浄能力を上げるのか、今後の研究を待たなければなりません。

当薬局の改善症例

不妊症を太陽堂で治療された症例をご紹介します。
漢方の不思議な力を信じて。一緒に取り組みましょう。

高温期が綺麗になり

薬歴No.2231 女性37歳
子どもが出来ました。
不妊症で年齢的にもう無理かと思っていたのに、とても嬉しいです。ずっと欲しかったんです。
少しムカつきはありますが、悪阻はありません。ご飯が食べられないというようなトラブルもありません。
子どもは諦めて、アロマテラピーのスクールを申し込んだところだったんです。嬉しいです。

太陽堂からコメント
今までの不妊症治療は一時休止しましょう。今回からは赤ちゃんが元気に無事に生まれてくるよう、漢方薬を変更しますね。
妊娠中に砂糖類を取り過ぎると、赤ちゃんがアトピー性皮膚炎になりやすいです。元気な赤ちゃんが生まれるように、お祈りしております。
体調の変化などがある時は、いつでもご連絡下さいね。

多嚢胞性卵巣症候群で赤ちゃんが

薬歴No.1617 女性48歳
多嚢胞性卵巣症候群に対し、1ヶ月の不妊症の漢方薬治療を行い、妊娠反応を確認の報告がありました。

太陽堂からコメント
妊娠反応があって良かったですね。
昨日、中止して頂く漢方薬をお伝えしましたが、養生法もお伝えしますね。踵の高いヒールなどは履かないようにしてください。車に長時間乗っているのもよくありません。食べ物としてイカは、できれば控えて下さいね。また何かありましたらご連絡くださいね。

不妊症の漢方の効果です

薬歴No.1555 女性40歳
こんにちは。いつもお世話になっております。さて不妊症の方ですが、今周期高温期16日目で未だに生理が来ません。高温期になって、毎日37度以上の体温が続いています。
先月は24日で生理になりましたので、本日30日目に妊娠判定薬を使いましたら、まだ薄い色ではありますが陽性でした。病院は来週火曜に行ってこようと思っています。
前周期始めに転院して、まだ検査段階でした。この2周期は、お薬も注射も何もしておりません。高温期の体温が連日こんなにも高いのは、漢方薬の効果だと思っています。

太陽堂からコメント
妊娠判定の陽性反応が出て良かったです。
イカ・ニガウリ・なすび・コーヒー(苦いもの・アクのあるものは血流を低下させ、子宮を収縮させます。)などは控えめにされて下さいね。
また妊娠中に砂糖類を摂り過ぎと赤ちゃんがアトピーになりやすいですよ。
それと、安定するまではあまり動き過ぎないように安静にして下さい。車に乗る時も出来るだけシートを倒し、寝ていて下さいね。

やはり妊娠していました!

薬歴No.3669 女性34歳
以前問い合わせさせて頂いておりまして、妊娠の可能性があるので、確定次第また連絡するとの事でメールをしていました。
そして、やはり妊娠していました!再度どんな漢方薬が良いのか教えて頂きたいので、よろしくお願い致します。

太陽堂からコメント
妊娠おめでとうございます!!
改めて糸練功を取り直しましたのでご報告しますね。細かく言いますと、妊娠によって痔と脱肛の症状は必ず悪化します。
また以前ご提案した痔の漢方薬は妊娠の時は飲めません。ですから今回は妊婦さんでも飲める粉剤で対応していきたいと思います。こちらは痔核様の証を完全に改善する事はできませんが、妊娠中にできるだけ改善し得るものをご提案しました。
また、安胎に用いられる漢方薬は、主に流産防止の為の漢方薬です。それと安定するまでは、くれぐれも動き過ぎないように安静にして下さいね。

お病気に対して

不妊症は他のお病気と違い、特別な症状がありません。それだけにご不安だと思います。ストレスやご心配をされると、筋肉は強張り子宮も収縮します。ストレスで子宮への血流も低下します。
基礎体温もストレスになる時は、逆に付けない方が良いかもしれません。
太陽堂には、ミトコンドリアのエネルギー活性を増すと言われる動物薬も有ります。40歳を超えた方に使用するとホルモン値が安定される方が多いです。