脱肛・子宮脱の漢方

2021年11月20日;(写真は 熊本県南小国町阿蘇山、マゼノ渓谷のススキです。)

肛門や直腸が肛門の外部に飛び出した脱肛や子宮脱出などは内臓下垂の1つと考えられます。(痔核が肛門の外に出てきて生じる脱肛もあります。)

日本の漢方治療では升麻(ショウマ)による升提(ショウテイ)作用を期待し補中益気湯(ホチュウエッキトウ)を用いる事が多いようです。補中益気湯は少陽病(ショウヨウビョウ)の虚証(キョショウ)に使われる柴胡剤(サイコザイ)で人参や当帰(トウキ)、黄耆(オウギ)などを含む処方です。

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少陽病(ショウヨウビョウ)の特徴は裏証の口の苦み・咽の乾きなどに、眩暈や他の表証の症状が加わった半表半裏証(ハンピョウハンリショウ)です。中焦の内臓熱が中心となります。
太陰病(タイインビョウ)の特徴は虚の腹満、自利下痢で裏証の寒証、腸や卵巣を含む下焦の虚・弛緩が中心となります。

脱肛や子宮脱が腸の下垂や弛緩である事を考えれば太陰病の特徴に合致する場合が多いです。
太陰病位では黄耆建中湯(オウギケンチュウトウ)などの適用が多いと考えられます。