
2021年2月10日;(写真は福岡県福津市宮地嶽神社。夕日と参道が一直線に並ぶ光の道が有名です。)
病気の進行が解る5「少陽病_往来寒熱2」から続く
オレンジ色は、理解すれば誰でも解る三陰三陽のシグナル。シグナルは可能性と考えて下さい。
「少陽病。虚すれば太陰病、実すれば陽明病」ですので、陽明病は全て実証になります。
陽明病の熱型
陽明病の熱の型は「潮熱(チョウネツ)」と言われる熱型です。西洋医学では弛脹熱(シチョウネツ)と言われることもあります。
潮熱は寒気や悪寒が無いのに頭から足先まで全身くまなくかく汗です。
海岸に潮が満ちてくる時に岩場の隅々まで潮が満ちる様に、身体の隅々までかく汗のため潮熱と言われています。
頭からだけ汗をかいたり、脇下だけ汗をかくのは潮熱ではありません。
また寒気が伴う場合も潮熱ではありません。
また日晡(夕方)頃に高熱がでる日晡潮熱も傷寒論の潮熱ではありません。
その他の熱型
似た熱型が有ります。
- 「身熱」は、潮熱と同じく寒気が無く全身に汗をかきますが、妬けるような熱感を伴います。
- 「悪熱」は、悪寒はなく熱に耐えられず苦しむさまを表しています。陽明病の熱型です。
- 「瘀熱」は、裏(身体の内部)に熱が籠り(瘀は籠り滞るの意味)、尿の減少を伴う熱型です。代表的な証は茵蔯蒿湯証です。古方派は瘀熱と言い、後世派は湿熱と呼びます。