病気の進行が解る5「少陽病_往来寒熱2」

2021年2月9日;(写真は博多 夜の中州、那珂川。早く以前の街を取り戻したいですね)
病気の進行が解る4「少陽病_往来寒熱1」から続く
オレンジ色は、理解すれば誰でも解る三陰三陽のシグナル。シグナルは可能性と考えて下さい。

少陽病の熱型は「往来寒熱」

往来は行き来するの意味です。寒と熱が行き来するのが往来寒熱です。
風邪を引いて3~4日目に良く現れる熱型です。「朝方は平熱で夕方に微熱が出て、その後、発汗し翌日の朝は平熱となりますが、夕方になるとまた微熱が出る」を繰り返します。これが典型的な往来寒熱になります。

より病邪の強い実証だと微熱ではなく高熱が出ます。そして高熱の前に悪寒がし太陽病の「悪寒発熱」の病態を夕方に呈します。
(※往来寒熱ですので、基本的には柴胡剤の適応です。しかし高熱の往来寒熱時は悪寒の時に太陽病の麻黄剤を頓服します。)

逆に虚証だと本人は熱に気付かない程度の微熱になります。発汗も寝汗(盗汗)に変化します。
風邪を引いて1ヶ月も微熱と寝汗が続くのも往来寒熱の一つのパターンです。

往来寒熱の漢方薬

往来寒熱の時期は柴胡剤の適用に成ります。実証では小柴胡湯以上、虚証だと太陰病位に近づき補中益気湯証が多くなります。
微熱と寝汗を繰り返している場合は、補中益気湯以外に清暑益気湯、人参養栄湯、当帰六黄湯などが適応する場合も有ります。

少陽病。虚すれば太陰病、実すれば陽明病」です。

少陽病の食養生

往来寒熱の時には、油物が欲しくなく食べたくありません。
食養生では高蛋白質、高カロリー、低脂肪が基本と成ります。
脂肪の少ないタンパク質、鶏肉や白身の魚、貝類、海老類、豆腐、卵、イモ類、穀類他。また発汗にて排泄されるカリウムを補給するため温野菜などが必要となります。

少陽病の臓器

少陽病は病邪が内臓の上部に入った状態。中焦(鳩尾から臍)の病です。陽証ですので、その部分に熱(又は炎症)が有ります。
臓器としては肺の深い部分、肝臓、胆嚢、胃、十二指腸、膵臓、脾臓、横隔膜などです。

少陽病の舌診・脈診

臍から上の内臓に熱が籠りますので、舌には白苔が生じます。熱が強いと黄苔から褐色の苔へ変化していきます。また内臓熱が有るため舌や舌苔は乾燥気味です。
口中の粘りや、食べ物や口が苦く感じたりするのも少陽病の特徴です。
脈証は弦脈を呈する場合が多いです。

病気の進行が解る6「陽明病_潮熱」に続く