便利なエキス剤

2020年9月26日;
漢方薬には煎じ薬と、携帯に便利なエキス剤が有ります。
エキス剤を造るには、漢方抽出液(煎じ薬)から溶媒・水分を気化させ濃縮する必要があります。そのため減圧濃縮、噴霧乾燥、凍結乾燥していきます。
その後、賦形剤の乳糖やデンプンを加えエキス剤が出来あがります。

漢方薬は生薬ごとに、本来は煎じる時間が異なります。
エキス剤の場合は生薬ごとの抽出時間ではなく、同一の抽出(煎じる)時間となります。
また気化させる段階で、最も重要な揮発性の高い気剤が飛んでしまい殆ど残りません。
そのため、気剤の入っていない水剤、血剤中心のエキス剤が出来あがります。

またエキス剤の場合は、煎じ薬に本来は無いはずの複数の成分が生じる事が判っています。
煎じ効率や煎じ時間、化学反応によるものか原因は定かではありません。

エキス剤を使い効果のない患者さんに煎じ薬を使うとすぐに効果が出始める事が有ります。
またエキス剤を服用の患者さんの副作用が、同じ処方の煎じ薬に切り替えると副作用が消えることが有ります。
煎じ薬とエキス剤では成分自体が異なります。

携帯に便利なエキス剤。
気剤の少ない陰病位の漢方薬ならエキス剤でも大きな問題は少ないと思われます。
気剤の多い陽病位の漢方薬は出来るだけ湯剤(煎じ薬)がお勧めです。漢方本来の働きが味わえます。